インフルエンザが流行ってきました。帰宅時の手洗いやうがいでのどや手についたウィルスを洗い落とすようにして予防に努めて下さい。室内の湿度を50~60%に保つと のどの粘膜の防御機構が保たれて感染しにくくなります。体の抵抗力を高めるために 十分な休養と栄養を取る 人ごみへの外出を控えて 外出時はマスクをかけることも予防につながります。
インフルエンザは普通の風邪とは違い急激に発症し強い全身症状が出ますので、熱が出たら早めに医療機関を受診しましょう。インフルエンザ治療薬(タミフル)は医師の処方が必要なので、受診しなければ服用することができません。また、市販の解熱薬に含まれているアスピリンは、15歳以下の子供に使用するとインフルエンザ脳症を起こす危険性があるといわれています。市販の解熱剤を子供に使用するのは控えて早めに医療機関を受診してください。
咳が長く続いているときには、症状の持続期間が3週間未満の場合を急性咳 3週間以上の場合を慢性咳に分類します。急性咳の多くは、急性上気道炎、またはそれに引き続いて起こる気管支炎後咳嗽症候群です。そのほか、肺炎、心不全、肺塞栓などを考えます。非喫煙者の慢性咳の原因は ほとんどが GERD(逆流性食道炎)、後鼻漏、喘息のどれかといわれています。喫煙者の場合 この3つのほかに喫煙自体の影響や慢性気管支炎などの疾患が加わります。GERD(逆流性食道炎)は、胃液が食道へ逆流することによっておこる病気で、咳のほかには胸焼け、胸痛、げっぷなどの症状があります。一般的には内視鏡で食道のびらん(ただれ)などの炎症所見を確認します。しかしながら、内視鏡的に異常が認められない場合もあり、そのときは 内服治療によって症状が改善するかどうかで判断します。後鼻漏とは仰向けになった場合に鼻水がのどへ流れ込むためにおこることで、鼻炎(アレルギー性)や副鼻腔炎が原因です。喘息の咳は夜間から早朝にかけて悪化することが多く、聴診による診察で雑音を聴取する場合もあります。
長く咳で悩まされている方は、一度かかりつけ医に相談してはいかがでしょうか
内視鏡検査は苦しい、痛い、これが一般的な印象です。しかし、そのために、内視鏡検査を受けなければならないはずの人が、検査を受けないことで、病気の発見が遅れたのでは大変です。発見されたときには、進行がんとなって もう手遅れという事態・・・これだけは避けたいものです。そこで、当クリニックでは、つらい検査を少しでも楽に受けていただきたいと工夫しております。
胃内視鏡:
胃内視鏡では、内視鏡がのどを通るときのオエッという嘔吐反射がつらいものです。反射の強い方ほど、検査中ずっとつらい思いをします。しかも、検査する側も十分にみることができないので、見落としの危険性があります。反射の強い方には、鎮静剤で眠っている間に検査する施設もありますが、経鼻内視鏡では、鎮静剤を使うことはほとんどありません。
経鼻内視鏡では、鼻腔を通るときに軽い痛みを感じますが、その後の嘔吐反射は経口での胃内視鏡に比べて少なくなります。検査中、モニターを見ながら、医師と会話することも可能です。疑問点があれば その場で解決することも多いです。わたしも、経鼻内視鏡を受けましたが、経口胃カメラより楽でした。また、検査する側としては 嘔吐反射がないので じっくり観察することができる点も、長所と思われます。
大腸内視鏡検査:
大腸内視鏡もつらい検査ではありますが、以前よりは楽になっています。検査をためらっている方は、一度 相談してください。